はじめて中国語を学ぶなら、どこにつまずき、あるいは挫折の原因があるのか?を知ってから学びましょう!
まずは外国語学習そのもののスタートでのつまずきからです。
① その外国語を話せるようになるために学ぶのであれば、次の原則に注目
してください。
「言えれば聞けて、聞ければ言える」つまり発音とリスニングからスタートしましょう。「発音ができる言葉やフレーズは、早くても瞬時に聞き取れるようになる」そうすれば単語やフレーズを耳でどんどん吸収できるようになります
② 文法をつかって作文しても話せるようにはなりません。よく聞くフレー
ズがあって、そのフレーズの意味が分かったら、それを口に出してつか
ってみましょう。
翻訳や作文は最初にすべきでありません。言葉はルールよりも、皆が使っているように使うことをすべきです。その体験を経てから文法を学び作文をしましょう。使った経験がなく、翻訳や作文をするのはつまづきの原因です。
最速で外国語を身に付けるカギ、中国語でも適用できます。
三つ目は長期記憶に関係する学習法ですのでとりあげませんでした。覚えたい単語やフレーズを漢字だけでなく音声記号のピンインも口に出しながら筆記するのは、この長期記憶に関係するのでお勧めします。ピンインを書いて覚えることで正しい発音が身に付きます。
しかし前提条件があります。
ピンインの知識、正しい発音のルールを知って、ピンインを読める・言えるようにすることです。間違ったピンインの読み方では役にはたたないどころか、日本語訛りが抜けなくなるだけです。
この【ピンインの学び方】では①の発音について取り上げますが、視点は勉強法です。実際の発音は市販のテキストやYouTube動画で学んでください。
■ 中国語の発音 ピンイン/ 拼音Pīnyīn
ピンイン拼音Pīnyīnは、中国語(漢字)の読み方をこのようにアルファベットで表したものです。中国語を学ぶ初心者にとっては、まずピンインとその読み方の基礎を学ぶ必要があります。
音節をまずきちんと理解しておいてください。
中国語の単語及びピンインの基本を知るうえで重要な概念です。
日本語にも音節はあるのですが、日本語では「拍」の概念が前面にでますので音節は初めて聞く人が多いと思います。
ピンインは音節が土台にあります。
ちなみに音節の概念は英語でも良く使われ、音節の意味を知ることは大切です!なぜなら、日本語と英語では音節の考え方が違うからです。音節が重要な点は中国語も同じで、その考え方は日本語とも違います。
以下の動画は、中国語教育専門家である中国人女性が作成したもので、音節という言葉が出てきます。音節の意味や日本語との違いを知ることで、ピンインの特徴を理解することができます。
ちなみに音節は子音・母音のセットで一音節です。中国語では、声調もあります。実際のピンインでは母音の部分に4っつの声調の符号が付されて、これを組み合わせて発音することで意味のある単語つまり漢字になります。
カエルライフさんは中国語学習動画のレジェンドです。「よくわかる中国語発音入門講座」は#1から#10までサンプル動画としてYouTube動画で無料視聴できます。初心者の方はぜひまず全10回のこの講座を視聴することをお勧めします。
※ なおカエルライフさんとee!chaiは業務上も含め特別な関係はありません。学習初心者にはとても良い動画ですのでご紹介しました。
ピンインは漢字を読むための道具です。
日本語には漢字を読むための振り仮名があります。平仮名やカタカナがそれにあたりますが、外国人が日本語を読むためには、ローマ字も使われます。
ピンインも、外国人でも理解できるアルファベット表記で、中国人も小学校に入学してからまずピンインを学びます。中国人ですから子供でもある程度漢字も読めます。でもピンインを学ぶことで中国語の標準語(普通話といいます)でこれから学ぶ新しい漢字が正確に読めるようになります。
♫ ピンインと日本のローマ字は、ラテン文字化して、外国人でも平仮名や漢字(日本語、中国語)を読めるようにした、発音の表記です。
ピンインと日本のローマ字の類似点は、子音+母音という同じ並びで構成がが同じことです。ただし、ピンインには母音に4つの声調符号が付きます。
mā・ má・ mǎ・ mà 一声・二声・三声・四声と言います。
中国語ではピンインが発音の表記体系ですが、ピンインには問題点といいますか独特の特徴もあります。同じアルファベットで異なる読み方があったりすることです。
例えば日本語ローマ字の「a」は「ア」という読み方だけです。しかしピ
ンインでは「an/アン」「
ian/イエン」というアとイの二つの読み方があ
ります。
これは英語のフォニックスと同じですね。AはAppleとAprilでは発音が違います。
ピンインとローマ字はそっくりです。でもそれが落とし穴です。
中国語と日本語見た目そっくりの兄弟!
構造が「子音+母音」という並びかたで、アルファベットですから馴染みがあって分かり易いですね。でも学び始めると戸惑うことが多々あります。
見た目そっくり!
例:開く、开。
字も意味もそして発音記号のローマ字とピンインもそっくりです。
子音+母音の並びも同じです!
日本語:「開くの開/音読み」 ローマ字・Kai
中国語:「打开/Dǎkāiの开」 ピンイン・Kāi
※ 「开」は「開」を簡略化した簡体字という中国の漢字です。
※ 開くは中国語では「打开」と言います。
でも性格つまり発音の仕方は違います!
ちなみに日本語の子音「か行」の発音は舌の奥で「k」を破裂させて音を作る発音です。しかし中国語の子音「K」は舌根音という別の子音です。
ですから日本語の子音「K」では中国語のKāiにはなりません。
上の开が中国語で発音の仕方は次のように行います。
子音は「K」で括弧は子音だけでは音声になりませんので「e」の母音をつけて子音の構えを作り、そのご母音の「ai」に一声という声調符号をつけて「āi」という母音を発声します。子音と母音の一セットですので一音節です。
下の開が日本語です。日本語では子音「k」と母音「a」で「か」という一音節と母音だけの一音節「i」の「い」で「か・い」という2音節です。
発音の仕方の違いに注目
ここで発音の間違いが生じます。
皆さんがピンインの「Kāi」を発音する時、子音・母音の区切りを「Kā」と「i」になっていませんか?
中国語ピンイン ○ K ai ➭ 読み方 Ke + ai
日本語の影響 × Ka i
➭ 読み方 Ka + i
Ka i は ローマ字に影響された読み方・発音です。
どこがどうちがうか?
まだピンインの勉強を始めていませんが、今の段階でもどうも子音の発音が違うし、母音も「ai」と「i」で違いそうだということはご理解いただけると思います。
そうなんです。ようするに「ka」ですと最初の口の開き方は母音の「あ」の開き方になってしまいます。しかし中国語の読みかたでは「Ke」ですから「あ」の開き方にはなっていません。
★ 発音の出だしから日本語とは全く違います。「ka」と発音してそこを一声にしたら中国語だという思い込みをもっていたら、正しい中国語にはなりません。どれぐらい違うか耳で確認してみましょう。
子音の中国語の発声法
中国語のkに括弧内に(e)があります。子音だけでは音声になりませんから、まずは(e)の母音を付けて「Ke」で音声を出してくださいという意味です。
下記が「Ke」の模範音声です。https://www.isc.meiji.ac.jp/~katotoru/douga/chinvu-gkh.mp4
子音舌根音(ぜっこんおん)g・k・
h のグループは母音「e」を付けて、 ge・ke
・he と発音します。二つ目が「Ke」です。確かにこの「K」も喉の奥から強く息を吐きだしますから「か」と似たような発音ではあります。
ところで日本語の「Ka i」は「Ka」ですでに音声を発しています。中国語で「k」は「K(e)」で子音の構えは取りますが音声にはなっていないんです。瞬時に「Ke」の口の形、構えから「āi」の母音を組み合わせ「āi」で音声を発します。
発音の仕方の根本が日本語と違うようです。その違いはピンインの意味から解き明かせます。
※ 発音インフォというピンインの音声サイトをご紹介します。
クリックして、keの発音記号と読み方 2 の箇所に
ピンイン(発音記号): kē (ke1) 音声を再生
カタカナ読み(発音の目安): クゥー(ァ)
があります。ご覧になってください。
自習の際にピンインの発音を声調付で確認できます。
この音声サイトで「开(Kāi)」を探してみて、日本語の「開(かい)」と聞き比べてみてください。日本語耳ではそんなに違わないように聞こえるかもしれません。日本語耳で真似をしても難しいということにつながります。
■ ピンインの意味?
ピン/拼・Pīnは「缀合zhuìhé・つづり合わせる」で、つなぎ合わせるとも理解できます。子音と母音を綴り合わせる、つまり組み合わせるという意味です。
拼音(ピンイン)は、子音と母音を組み合わせて音節を構成しています。正しい発音をするために子音。母音に分解しそれを組み合わせる過程をきちんと踏むことをピンインの読み方としています。
子音と母音の一体化という意味にもとれそうですが、あとの方で記述しますが子音と母音が一体化している発音は日本語です。
■ 拼音は綴り合わせる読み方!
中国語の発音の仕方はこのように、子音、母音を綴り合せる読み方ということになります。そうしますとどんな学び方がよいのか?ということになります。
スポーツを効率よくマスターするために、フォームの知識は欠かせません。発音も同じです。まず子音・母音・声調を分離し、口と舌の使い方をまず知識として知る必要がります。
それから子音・母音・声調の各部分をトレーニングし、最後に子音・母音を組み合わせて連結します。
そのうえで、ネイティブコーチについて音の微修正をしてOKをもらえれば完全です。ネイティブの中国語発音が身に付きます。
■ 中国語で最初のつまづき
中国語で最初のつまづきはピンインの読みかたをしっかりと学ばずに、日本語耳で真似してすませてしまう点にあります。真似をするだけではローマ字読みから抜け出せません。
結果中国人のピンインの読み方とは違いますから、いつまでたっても中国人の発音は聞き取れなくなってしまいます。
「言えれば聞ける」のですから、まず中国人と同じピンインの発音の仕方を学びましょう。
次回は母音・子音に入る前に、まず重要な声調を先に取り上げます。理由は?
声調は、中国語が通じるために絶対にマスターしなければならないピンインで最も重要な部分だからです!
声調を間違えると単語の意味が違ってしまうか、あり得ない単語を口に出しているようなものです。
この【ピンインの学び方】ですが最初の記事ですから、ここで取り上げた日本語との違いは、ほんのさわりです。
こんなにも違うのかという点がどんどん出てきます。
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